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東杜来のブログです。月に1,2回の更新。

9月に読んだ本

2015年9月の読書メーター
読んだ本の数:7冊
読んだページ数:1917ページ
ナイス数:18ナイス

グルブ消息不明 (はじめて出逢う世界のおはなし―スペイン編)グルブ消息不明 (はじめて出逢う世界のおはなし―スペイン編)感想
基本的には全てがムチャクチャな小説だ。読んでいる最中、やること成すこと全てに「なんじゃそりゃ」という言葉が口を突いて出てくる。しかし、話の筋はきちんと存在しているあたりが面白いところだ。つまり、体裁として一応小説のような形を取っているが中身はムチャクチャなのだ。そして、この手法は、一般的にこう呼ばれるのが多いのではないだろうか。「パロディ」と。言ってしまえば、この小説は「小説のパロディ小説」なのである。だからこそ、覚え書きにあるように、著者はこれを「小説」と呼ぶことに躊躇したのだろう。
読了日:9月25日 著者:エドゥアルドメンドサ
戦争と検閲――石川達三を読み直す (岩波新書)戦争と検閲――石川達三を読み直す (岩波新書)感想
著者の陳腐すぎるくだらない主張は置いておいて、それ以外の事実に関する記述には大変、興味深く、また教訓足るものや、当時をうかがい知るうえでに重要な記述が多くあるなぁと。
読了日:9月19日 著者:河原理子
ソリア・モリア城 (世界むかし話15 北欧)ソリア・モリア城 (世界むかし話15 北欧)感想
カイ・ニールセンの挿絵は素晴らしい。話自体は、いかにもおとぎ話と言った貴種流離譚を中心とした内容ばかりなのだが、しかし、お姫様を救うだけで話が終わらない表題作、とてもダークなオチで終わる切りかぶレッパ、シンデレラ的な話と見せかけて、実は正反対の話という木の服カーリなど、ステレオタイプとは明らかに異なるおとぎ話もいくつか散見され、興味深い。
読了日:9月19日 著者:
子どもの王様 (ミステリーランド)子どもの王様 (ミステリーランド)感想
うーん。これ、第一章だけで終わらせたほうが良くないか…?
読了日:9月18日 著者:殊能将之
自由論自由論
読了日:9月16日 著者:アイザィア・バーリン
生きている兵隊 (中公文庫)生きている兵隊 (中公文庫)感想
この小説によって、ハッキリと気がついたのは、こういった戦場を描いた作品は、実は戦場の細かい描写よりも、「戦場において各兵士たちがどのように、目の前の悲惨な現実を逃れようとして、必死で自分の精神を守るための行動を行うか」そして、その結果によって「どのような狂いを生んでしまうのか」という、この二つの細かい考察の方が、圧倒的に強く人に戦場の凄惨さを実感させてくれるということだ。
読了日:9月6日 著者:石川達三
大阪とことん―句集大阪とことん―句集感想
<春眠にバキュームカーの無礼者>〈春一番ヌード・ポスター天へ拉し〉〈骸子に錠かける絵馬初詣〉笑える俳句――と言ってしまうと、川柳じゃないかと思うかもしれないけれども、この句集は確かに俳句。でも、とても笑える。しかし、どの句もとても良い画の浮かぶ味わい深いもので、笑えるだけではない、正岡子規言うところの「簡単な思想」が入ってもいる。その面白さ。
読了日:9月1日 著者:小寺勇

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