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東杜来のブログです。月に1,2回の更新。

今月の一枚

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Bloodstained「ミリアム」 [pixiv] https://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=66654118

 

描き初めで描いたやつ。ちゃんと色塗って仕上げたので。

うん。今回の絵で、また微妙に画力が上がっていることに気づくと思う。まあ、そろそろ、僕もこういう絵を描ける時期になってないとおかしいからね。

12月の読んだ本

12月の読書メーター
読んだ本の数:11
読んだページ数:2248
ナイス数:20

結構読んだ。漫画と将棋の本ばかりだったけど(笑)

仕方ないよ。羽生さん、永世七冠取ったし…。



金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿(1) (講談社コミックス)金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿(1) (講談社コミックス)感想
ギャグ漫画なので、仕方ない――にしても、ちょっと画力に問題が……。話は面白かったけど、この画力だとたぶん、三巻くらいが限界ではないかなと。
読了日:12月28日 著者:船津 紳平
編集者T君の謎 将棋業界のゆかいな人びと (講談社文庫)編集者T君の謎 将棋業界のゆかいな人びと (講談社文庫)感想
ようやく読む機会があったので。ネットの将棋ファンの間で広まっている小ネタの大多数は、実はこの本(もとい、連載していたエッセイ)が元ネタという。まー、しかし、自虐込みとは言え、大崎氏、ちょっと人間としてはクズいなー(笑)
読了日:12月26日 著者:大崎 善生
群緑の時雨 4 (フラッパーコミックス)群緑の時雨 4 (フラッパーコミックス)
読了日:12月26日 著者:柳沼行
群緑の時雨 3 (フラッパーコミックス)群緑の時雨 3 (フラッパーコミックス)
読了日:12月26日 著者:柳沼 行
群緑の時雨 2 (MFコミックス フラッパーシリーズ)群緑の時雨 2 (MFコミックス フラッパーシリーズ)
読了日:12月26日 著者:柳沼行
群緑の時雨 ① (MFコミックス フラッパーシリーズ)群緑の時雨 ① (MFコミックス フラッパーシリーズ)
読了日:12月26日 著者:柳沼 行
預言者ピッピ(2)預言者ピッピ(2)
読了日:12月26日 著者:地下沢 中也
預言者ピッピ (1)預言者ピッピ (1)
読了日:12月26日 著者:地下沢 中也
疲れをとるなら帰りの電車で寝るのをやめなさい疲れをとるなら帰りの電車で寝るのをやめなさい
読了日:12月11日 著者:伊藤 和弘,佐田 節子
羽生と渡辺 -新・対局日誌傑作選- (マイナビ将棋BOOKS)羽生と渡辺 -新・対局日誌傑作選- (マイナビ将棋BOOKS)感想
「藤井フィーバー&羽生永世七冠」という大ニュースで将棋が賑わった今読むのにオススメの一冊。みんな書いていることだけれども、羽生七冠王が誕生した、当時の将棋と社会の空気が伝わってくる、この本だからこその味わい深さがある。河口俊彦氏に2016年、2017年と激震が走り続けた将棋界をぜひ書いてほしかった気もする。あえて言えば、「羽生と渡辺」というタイトルだけがひたすら、おかしい一冊なのだけど。
読了日:12月09日 著者:河口 俊彦
貞操逆転世界 1 (ヴァルキリーコミックス)貞操逆転世界 1 (ヴァルキリーコミックス)
読了日:12月04日 著者:万太郎,天原

読書メーター

今年やったインディーゲームを簡単にレビューする

 言うまでもないけど、ニンテンドースイッチのおかげで今年は、恐ろしいほどのインディーゲームバブルが発生中だ。Steamで評判のゲームが次々とスイッチに移植され、なおかつ、次々と売れていくという、一年前ではとても信じられないような状況が発生している。
 その証拠に、HUMAN fall flatのような、PS4どころかXBOX oneでもまず出さないような粗削りのインディーゲーでさえ、平然とスイッチのEショップでは並んでいる状態だ。

 こんな状況であった2017年。当然、ゲーマー熱をニーアとゼルダで久々に点火させられてしまった僕もまあ、数々のインディーゲーをプレイしてきたし、クリアしてきた。
 ――ということで、大晦日だし、今年プレイしたインディーゲーを簡単にレビューしたいと思う。
 おそらく、中にはネットでは評判があまり書かれていないゲームもあると思うので、購入時、参考にしてくれるとありがたいかも。

 ちなみに()内は、自分が買ったときのハードを指してる。


空飛ぶブンブンバーン(Switch)
評価…クソゲー
某雑誌で低評価を叩き出したクソゲー。やってみた結果……マジでクソゲーだった。ジャンルは、正直よく分からない。というか、よく分からないからクソゲーなんだよなぁ、これ。

VOEZ(Switch)
評価…普通。
まあ、いわゆる音ゲーだなぁ、という感想しかないかな。音ゲーに関しては、僕はあんま良い評価しないことが多いので仕方ないのだけれども。

神巫女(Switch)
評価…面白い。
手堅い出来かな。それ以上のものがあんま感じられないのが残念だけど、値段的にそこまで求めるのもちょっとな…って気もするし、暇潰しには妥当かと。

ワンダーボーイ:The Dragon`s Trap(Switch)
評価…名作。
冗談抜きで名作。いわゆる探索型ゲームとしてはかなりのクオリティかな。序盤がちょっとつまらないのが、欠点だけど、そこを越せばどんどん面白くなってくるタイプのゲーム。

Tumble Seed(Switch)
評価…良し。
といっても、まだ最後までクリアしてないのだけど…。ゲーム性はそこそこ斬新。人に説明しづらいのが若干弱点。また、絵柄的に人は選びそう。風変わりなゲームを求めるなら。

THUMPER(Switch)
評価…面白い。
音ゲーとしてはかなり異質なゲームだし、そもそも、流れている音楽自体がそこそこ特徴的なものなのだけど、そこがいい、というゲーム。逆に言うと、そこが合わないともう絶望的につまらないと思うので、プレイ動画とか見て判断するといいかも。

グーの惑星(Switch)
評価…面白い。
物理演算のシミュレーションゲームなので、頭使うのが好きな人はオススメ。最近のインディーゲーは、この手の物理演算ゲームが少し流行っているけど、これはその先駆け的な存在。

Mr.Shifty(Switch)
評価…すっげえ面白い。
瞬間移動男になって、銃を持った悪党どもを次々拳でなぎ倒す、というロマン溢れるゲーム。少し内容が長すぎるのと、終盤が半端ないほど難しいのでそこで詰まる人が出るかも、とは思う。でも、武装した集団を、ジャンプ漫画よろしく格闘でなぎ倒す快感は半端じゃない。

リトルインフェルノ(Switch)
評価…なぜか面白い。
ただ、ものを燃やすだけのゲームなのだけど、ものが燃える様子に異様な中毒性があって、なおかつ雰囲気が癖になるゲーム。グーの惑星を作った会社と同じところが作っているので、全体的にはグーの惑星に似ているかな。内容が簡単なので、ゲーム初心者にもオススメ。

ヒューマンリソースマシーン(Switch)
評価…すっげぇ面白い。
グーの惑星、リトルインフェルノを作った会社が作ったゲーム。プログラミングを題材にしているゲームで、面白さは半端じゃないけど、その分、ゲーム初心者がやると絶対、どこかで行き詰まる。人は選ぶと思う。

GoNNER(Switch)
評価…めっちゃ面白いけどムズい。
ファンシーでどことなくゴスな見た目とは裏腹に、ロックマン以上に高速で画面を飛び回るスクロールシューティング。明らかに難易度調整を行っていないので、難しさは半端ではない。でもかなり面白い。

ボクと僕の世界で(Switch)
評価…手堅く面白い。
工夫された要素もある、そこそこなアクションパズルゲーム。無難で値段も安いので、気軽にやってみると良し。

レイジングループ(Switch)
評価…上出来。
ノベルゲーとしては、なかなかのクオリティ。正直に言ってしまうと文章表現とかが、若干古びている部分もあるので、そこはご愛敬。人狼ゲームを多少知っているといいかも。あ、殺人描写とか普通にあるので、子供向けではないよ。

ソニックマニア(Switch)
評価…面白い。
ソニックゲーとしては、たぶん、100点のクオリティ…というか、これ元々、ソニックファンが作ったソニックだからね。逆に言うと、悪い部分も当時をそのまま再現しているので、かなりノスタルジー込みでプレイできる人向け。

Kingdom(Steam)
評価…すっげぇ面白い。
プレイヤーはひたすら、いろんな場所にコインを投げるだけなのだけど、それによって家来やら、装備やら建物を充実させて、自分の王国を建国していこうぜってゲーム。こういうシンプルなシミュレーションゲームが好きな人は間違いなくハマるやつ。ドット絵のクオリティも素晴らしい。

フィンチ家の奇妙な屋敷で起こったこと(PS4)
評価…普通。
いや、正直、これ過大評価じゃないかな、と思っているゲーム。もちろん、テキストの見せ方などの斬新性は評価したいけれども、しかし、テキストの見せ方が斬新でも肝心の物語が……お世辞にも良くない。ちょっと陳腐。作り手は類似の小説とかをもうちょっと、ちゃんと読んでから作った方が良かった。

Tacoma(Steam)
評価…良い。
物語の見せ方として評価したいゲーム。正直、物語自体はフィンチ家と同じで陳腐で、ご都合主義が過ぎる内容で萎えるとこもある。でも、縦横無尽に様々な視点から、つぶさに一つの話を追える感覚はとても良かった。

リトルナイトメア(PS4)
評価…普通。
過大評価だと思うゲームその二。確かに不気味なビジュアルとかは素晴らしいのだけど、同時にこのゲームはそれしかない。

Super Beats Sports(Switch)
評価…すげぇ良い。
音ゲーの中では、ひょっとすると一番評価高いかもしれない。シンプルな内容の音楽なのだけど、だからこそ、おそらく老若男女が楽しめる音ゲーになっている。かつ、高レベルになれば、内容は複雑さも兼ね備える。地味にキャラクターの設定なども個人的には好き。

セクシー・ブルテイル(Switch)
評価…結構面白い。
時間を巻き戻しながら、いろんな人を殺害させないというゲーム。謎解きゲーであり、同時に推理ゲーな要素も兼ね備えている。ムジュラの仮面に若干、近い気がする。それを抜きにしても、キャラクターが絶妙に不気味かつ愛らしく、なんか好きなデザイン。ただし、鈍重なロードがなければなおのこと良かったけれども。

Poly Bridge(Steam)
評価…めっちゃ面白い。
物理演算シミュレーションインディーゲーの代表格。工夫次第で、どんなクリア方法もありという、懐の深いゲームでのんびりした雰囲気もあいまって、癖になる面白さがある。

ファントムブレイカー:バトルグラウンドオーバードライブ(Switch)
評価…面白い。
手堅い面白さ。とにかく、敵をバッシバッシ倒していく快感が良い。

OPUS(Switch)
評価…面白い。
設定もゲーム性も、なんともシンプルなゲームなのだけど、だからこそ、味わい深さがあるゲーム。

シノビリフレ(Switch)
評価…エロ面白い。
どっかの格闘派生ゲームみたいに、ただ、エロ要素を無神経に入れるのではなく、最初はヒロインの指だけを揉んで、だんだんドキドキしていって…といった具合に、うぶな恋愛の演出が半端じゃなく上手く、そこに感心してしまった。

スチームワールドディグ2(Switch)
評価…名作。
スイッチ探索ゲームの良いやつが多すぎだろうと思うが、ワンダーボーイとこれがおそらく双璧だろう。それくらいに、良くできている。作品の雰囲気も僕は大好きで、どことなくメイドインアビス的な設定なのも好感が高い。

RiME(Switch)
評価…雰囲気。
まあ、そりゃ雰囲気ゲーを目指して作っているのだから、当たり前なのだが。スイッチだと、ちょっと移植がいい加減で、難点が多すぎるので買わない方がいいかも。

ロケットリーグ(Switch)
評価…最高だわ。
言わずと知れたラジコンサッカーゲーだけれども、いやーみんなが騒いでいるわけがよく分かった。確かにこのゲーム、ぐうの音も出ないほど面白い。負けてもなぜかそれほどはストレスを感じないところも良い。

The Bridge(Switch)
評価…結構面白い。
エッシャー的な騙し絵の立体で知恵の輪、なんて、素晴らしすぎでしょう。頭を使いたい人は問答無用で買うべし。

キャットクエスト(Switch)
評価…めっちゃ面白い。
これも良かった。実はオープンワールドに新しい可能性を与えている、といっても過言ではないはず。この形式のオープンワールドは、発想にあったようで実はなかった。サクサクとプレイできるところも良し。

シェフィ(Switch)
評価…面白い。
おそらく、カードゲームでも珍しい、一人用カードゲーム。もともとスマホアプリで出ていたものを買いきりにしてスイッチに出したようだ。で、カードゲーム自体の内容は、うん。意外と暇潰しに使える。

Has Been Heroes(Switch)
評価…めっちゃ面白い。
難しいことは否めないけれども、でも、まあ面白い。テーブルトーク要素を交えた、リアルタイム制RPGなのだけど、まあ、奥深い。自分の思い通りにいったときの快感は本当に大きい。慣れないうちはこまめに時間を停止して、手順をよく練って戦うようにするといいかも。そういうのが好きな人は問答無用で買え。

刑事JBハロルドシリーズ(Switch)
評価…面白い。
ミステリーゲーム黎明期の傑作シリーズ、JBハロルドをスイッチで出来る。総当たりになってしまうところが、この手のミステリーゲーの宿命なので、そこは我慢だけれども、クオリティの高いイラスト、BGM、ハードボイルドな雰囲気がたっぷり味わえる本作は、そういうのが好きな人にオススメ。

Forma.8(Switch)
評価…面白い。
探索型ゲームは、今年のスイッチ豊作過ぎなのだけど、本作もまさにその一つ。ただ、他の探索ゲーと比べると特徴が少しないのが残念かもしれない…。

王だぁランド!(Switch)
評価…普通。
正直、これならポイソフトで出さなくて良くね?ってくらいに、普通の戦略シミュレーション。普通すぎてそれ以上、なんもコメントできない。

FAST RMX(Switch)
評価…とても良い。
このゲームを買うかどうかは、ようするに、スイッチでFゼロやりたいかどうか、というそれだけの話だ。で、僕はやりたかったので、買ったし、買ったらやっぱ良かった。

エストオブダンジョンズ(Switch)
評価…劣化風来のシレン
ローグライクゲーとして、シレンより操作が不便。これ以外になにも言うことがない。なお、噂では同じくスイッチに出ているドラゴンファングZが、シレンゲーとして、かなりのクオリティとのことで、どう考えてもそっち買った方がいい。というか、僕もいずれそっちを買う予定。

 


おまけ

今後、自分が期待しているインディゲーもあげていきたいと思う。

モーフィーズロウ(Switch/PC)
…ろくにどのゲームメディア媒体も取り上げてないけど、個人的にはかなり気になっているシューターゲーム。今、シューター系のゲームは、軽い低迷期に陥っており、なんらかの工夫が欲しい状態で、このゲームはまさにそこに合いそうな感じ。
necrobarista(Switch/PC)
…こっちもIGNくらいしか、取り上げてるの見たことないけど、期待しているゲームの一つ。ノベルゲーとして、内容もなかなか面白そうだし、文章の見せ方にも工夫が見られる。たぶん、これは相当に面白いはず。

Bloodstained: Ritual of the Night(PS4/XBOX one/Switch/PC)

悪魔城ドラキュラの人が作る、ゴシックホラーアクションとなると見逃す訳にはいかない。パッとデモプレイ動画を見ても面白そうだし、主人公の女の子、マジでかわいいし、今から買いたくてしょうがないゲーム。

がるメタる!(Switch)

…正確にはインディーではないのかもしれないが、ほぼ立ち位置的にはインディーなのでこれも。話の触りを聞いても「ウゴウゴルーガのあの人が相変わらず飛ばしてんなぁ」と言いたくなってしまう電波なストーリーで、ゲーム性もかなり変わっている。気になるタイトル。

ワールドエンドシンドロームPS4/Switch)

…ギャルゲーは、そこそこやるだけのタイプだけれども、なんとなく「このタイトル、面白いか底を抜けてつまらないかのどっちかだなー」という匂いがしているのが、これ。

 

 

ゼノブレイド2は何が惜しかったのか。

ゼノブレイド2、ゲーム性だけで言えば正直、他のスイッチキラータイトルである、ゼルダやマリオにも負けない出来の素晴らしいゲームであることは疑いようがないと思う。

ラスボスを倒したプレイヤーでさえ「こんな場所あったのか」と驚くような秘境が、あちこちに隠されている広大なマップ、景色、モノリスらしい、リアルタイムとターン制が混ざったような戦闘システム、いずれもゲーマーの心を刺激して仕方ないものだ。
だが、同時にこのゲームには「惜しい」という声も多く聞かれるのではないだろうか。

おそらく、惜しいという声の大半は物語に向けられたものだろう。

実際、ゼノブレイド2の物語は、全体的にいろいろおかしかった。言ってしまえば、ゼノブレイド2の物語は何を魅力にしたいのか、よく分からない物語だった。


なぜ、こんなことになっているのか。
ゼノブレイド2は一体、何が惜しいのか。その原因を分析し、二つの根本的な問題に気づいたので列挙したい。


・物語とゲームシステムが一致してなさすぎる。

 前述したように、ゼノブレイド2はゲームシステムに関して100点の出来栄えなのだが、これが物語に活かされてなさすぎる。

 例えば、ブレイドを他のドライバーに移すことができるオーバードライブというシステム。これがゲームシステムでは存在しているのに、ゲームの物語上では存在しないことになっている。

 他にもせっかく、戦闘システムではドライバーのアーツと、ブレイドの攻撃を組み合わせ、仲間と次々コンボを決めることで大きなダメージが与えられるシステムにしているのに、本編でこれをやっている箇所がないなど、様々なゲームシステムが本編ムービー内では無いことになっているのだ。

 

 だから、どうしても物語に没入感がない。さっきまでプレイヤーがやっていたプレイと、物語上での登場人物の行動に食い違いが多すぎるせいで、なんだか「関係ない別の物語が、ゲームの間に挟まっている印象」を覚えてしまう。

 

 特にオーバードライブに関しては、なぜ、本編中では無いことになっているのか、よく分からない。

 オーバードライブが存在していない扱いのせいで、本編はいちいち、主人公側にブレイドを渡すためだけに、誰かが無意味に死んだり、生き返ったり、ツッコミどころだらけの生死を、物語上で繰り返す羽目になっている。

 ひょっとすると、作り手としてはオーバードライブという技術を物語上では無かったことにすることで、ドライバーとブレイドの絆が描ける……という目算だったのかもしれない。

 が、正直言って「オーバードライブで、人にブレイドを渡すことが出来るけれど、それでも思い出が大事だから渡したくない」方がよっぽど絆を深く感じられる。目算がそもそも間違っているのだ。
 
ゲームシステムには、ドライバーとブレイドの絆を強調させるような要素が多々あるのに、これをまったく本編で活かさない。
これは正直、無いだろう。

 


・言うほどボーイミーツガールしてない


 ゼノブレイド2は、ボーイミーツガールの物語だ。これには反論の余地はない。確かに物語はどう見てもそれを目指していることが分かる。

 ただ、ボーイミーツガールとして出来が良いかは別だが。

 正直、僕にはこのゲームの作り手がボーイミーツガールを得意としているようには思えないのだ。ボーイミーツガールには、ボーイミーツガールらしい物語を作るための「コツ」があるのだが、ゼノブレイド2はこの「コツ」を、完全に外している。

 

 当たり前の話だが、ボーイミーツガールは「少女のために少年が戦う話」ではない。「少年少女の出会いをきっかけに、少年少女が世界と出会って、少年少女が成長する物語」だ。

 だから、少女と少年の成長をいかに描くかが「コツ」となる。

 そして、成長の過程でどうしても必要なのが「迷い」である。迷わない人間に成長はない。ボーイミーツガールとは、つまり「少年少女の迷い」が肝なのである。
 
 で、ゼノブレイド2のレックスとホムラは、いじけたりするものの、迷うことがなさすぎるのだ。どちらもまったく悩まないし、葛藤しないのである。

 例えば、「ホムラの言っていることが正しいのか?」とか「ホムラは自分が本当に好きなのか?」とか「戦争しそうな中で、自分は楽園に行くとか言ってて大丈夫なのか?」とか、「レックスを信用して良いのか?」とかいくらでも迷うことが出来そうなのに、迷わないのだ。

 迷った上で悩んで葛藤して成長して、それでも最後は相手を信じよう。だって、相手が好きだから!となる。それがボーイミーツガールの醍醐味ではないか。基本的にはボーイミーツガールとは、冒険とコッテコテの恋愛劇を合わせたものなのだから、主人公とヒロインはある程度すれ違いを起こさなければ、魅力がないだろう。

 ゼノブレイド2はそこをなぜか、間違えている。


以上、二つがゼノブレイド2の物語が持つ、根本的な欠陥である。

 細かい部分に対しても文句はあるが、おそらく、上記二つさえ良ければ、多少の疵があったところで「それが?」と思えただろう。悪役などのキャラクターが良く出来ているだけに惜しい。本当に惜しいのだ。