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東杜来のブログです。月に1,2回の更新。

syrup16gの歌詞を、真面目に解釈してみる。「coup d'Etat-My Love’s sold」編

 いきなりになるが、かつてブログでも書いた通り、自分はsyrup16gというバンドがかなり好きだ。syrup16gというバンドは、実に一言で説明するのが難しい。

 いわゆる陰鬱な歌詞を書く鬱バンドとも違う、なんだか力のない無気力で倦怠感があり自堕落な歌詞、時代を反映しているのか自分を反映しているのかも分からない世界観、さまざまな箇所が省略されたミニマルな曲もあれば、やたらに広大なことを語って、複雑なことをやる曲もある。それくらいに、このバンドはなんだか難しいのだ。

 だからこそ、今回から、頭の体操がてら、そんなバンドの歌詞を、片っ端から真面目に解釈していこうと思う。

 

 単純そうに見えて単純でない彼らの歌詞は、様々な解釈が可能であり、そういう頭の体操には持ってこいだからだ。

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 では、今回は、メジャー1stアルバム「coup d'Etat」を、解釈していこう。あくまで頭の体操として行うのが目的なので、このシリーズではなるべく「当人のインタビュー等を省き」「あくまでsyrup16gが作った歌詞の世界の中でいかなる解釈が生み出せるか」を試していこうと思う。

 インタビューを使ってしまうと、どうしても「こう言ってました」「じゃあ、それで終わりだね」となってしまって、なんだか頭を使わないので。

 

 この記事では一曲目「My Love’s sold」を解釈してみる。

https://rocklyric.jp/lyric.php?sid=151883

 

 歌詞を読んでみると分かるが、この曲はとても解釈の余地に富んでいる曲だ。

言い換えると「わりと具体的に何を言っているのか分かりづらい曲」と言える。

だが、解釈のとっかかりは確かに存在している。特にこの歌詞の中で目立つのは「Love」だろう。タイトルにもなっているし、サビでも「自分のLoveは、既に売った」と繰り返し歌われている。そして、なにより歌詞の始まりが「愛されたいなんて言う名の幻想」とあり、この歌詞において「愛」が何か重要な意味を持っているのは明白だ。

 

  では、この歌詞で歌っている「愛」は主にどういう方向性の意味で使われているのだろうか。

 それを探るため、各Aメロで歌われている歌詞に着目していこう。

 一つ目のAメロは「本当の自分をもう信じていない」

 二つ目のAメロは「あんたの言ってることはうつろっていく」

 三つ目のAメロは「みんなが求めるものは訳分からない」

 こう並べてみると、総じてこの歌詞は「本当の自分なんてものは信じていない」「あんたの言うことも信じていない」「みんなが言う、求めるものも信じていない」といったところだろうか。そして、いずれのAメロでも「もうだってさ」と枕詞がついており「昔は信じていたが、今は信じなくなった」というニュアンスが入っている。

 

 つまり昔は信じていた「本当の自分」「あんたの言うこと」「みんなが求めるもの」が信じられなくなったのでXXXX……というのが、この歌詞の言いたいことだと推察できる。

 

 では、次にXXXXの部分に入るのはなんなのか考えてみよう。つまり、結論に当たる部分だ。信じられなくなったから…………なんなのか?

 そこの部分が実は歌詞中には、なかなか登場していない。信じられなくなったからXXXXの箇所に入りそうなフレーズが、歌詞の中では希薄なのだ。この結論の希薄さがsyrup16gの解釈を広げている要因でもあり、同時に無気力な感じを生み出している原因でもある。早い話、syrup16gの歌詞は結論が薄いのだ。

 しかし、まったく結論がないわけでもないし、薄いからと諦めてしまっては解釈が成り立たない。どうにか歌詞中に結論に近そうな要素がないか探すと、実は「好きなようにやるだけです」と「My Love’s sold」が入ることに気づく。

 

 本当の自分も、あなたの言うことも、みんなの求めるものも信じられなくなった、だから、自分は好きなようにやる。だから、自分の愛はもう売ってしまった。

 

 文章にしてみると、意外に収まりが良く、しっくりくる。この自暴自棄なんだか、ポジティブなんだか分からない決意こそが、この歌詞の肝なのだろう。

 この曲はメジャー1stアルバムの第一曲目にあたる曲だ。その意味においても、決意を表明していることに違和感がない。

 

 これがこの歌詞の趣旨だとすると、この歌詞が示す「愛」についても、だいぶ検討がついてくる。この歌詞の愛は、どちらかというと愛欲や性愛の愛ではなく、純愛の愛でもなく、どちらかというと愛情に近いものだろう。

 おそらくは、自分の歌を聴いてくれるファンや、リスナーに対する「愛」あるいは音楽そのものへ抱く「愛」の類いであるだろうことは、想像がつく。

 

 そこを踏まえて、今度は冒頭のフレーズに戻って着目してみよう。

「>愛されたいなんて言う名の幻想を消去して」

 歌詞全体を見る限り、この箇所で使われている愛は、歌詞全体で使われている愛と同じものを指しているらしいことが分かる。

 つまり、ここで言う愛されたいなんていう名の幻想とは、ちょっと極端に言い換えてしまえば愛されたい=自分達からの愛を貰いたい=「ファンが期待しているファンサービス」や「自分達の音楽に対する周囲の期待」のようなものだと分かる。

 それらを消去して沈んでいく箱の船。ひょっとするとこの歌詞はそれこそがsyrup16gだ、と言いたいのかもしれない。実際、syrup16gはこの1stアルバムで、とんでもないファンへの裏切りをしている。今までライブで定番だったあの曲、この曲の殆どがこのアルバムには収録されていないのだから。

 このアルバム自体が、実のところ「syrup16gといえば、アレだよね。アレは絶対アルバムに入れてるよね」というファンの幻想を消去して回っているアルバムなのだ。

 

 また、この歌には少しだけ、過去に作った自分達の曲に相対するような描写も入っている。それがまた、ファンサービスへの幻想を消去しているsyrup16gという解釈を補強してくれる。

 「>およそ君が欲しがっていると思われる、軽いスリルと安心感を僕なりの方法で探してみるから」

 ――Honolulu☆Rockより

 これは彼らの1stインディーアルバム「free throw」のHonolulu☆Rockにて歌われている歌詞だ。およそ君が欲しがっていると思われる安心感を、探そうとしている歌詞だ。それがこのMy Love‛s soldでは、前述のように「みんなが求めているものなんて訳分からない」と探していることを放棄する歌詞が描写されるのだ。そして、サビでこう歌う。

「>あとはなんか適当さ

  安心感なんか敵だろう

  My Love‛s sold」

 探していたはずの安心感を敵だと言い切ってしまうのである。これは明らかに相対している歌詞と考えていいだろう。syrup16gは、みんなが求めているものが分からなくなったから、みんが求めていること=安心感を探してうだうだやるのはやめて、適当にやっていくさと歌い上げるのだ。そして、自分たちはそれを売っていくという宣言だ。そして、適当に見えるけど、一応臨戦状態なんだと言って、ある意味、ファンを威嚇する。

 

 これは普通のメジャー1stの一曲目からすると、だいぶ歪んでいる歌詞だと言えるだろう。普通はせいぜい「ファンを大事にするぜ」と歌うか、あるいは「金に汚い大人どもに俺たちの魂を売るぜ」と歌ったりするのが、この手のロックバンドがやることだ。

 そこからすると、ファンに喧嘩を売り、そして、曲を買っている大人に対しても喧嘩を売り、自分自身にも喧嘩を売って、「いい加減にやっていきますんでよろしく」と睨みつけてくるこの曲は、他と明らかに一線を画すものだ。

 

 だが、しかし、syrup16gの場合はこの宣言が正しいのだ。いや、正しかったのだと後で気づかされることになるのだ。syrup16gほど、やることなすことを、次々と変えていき、休止のときも再開のときも、ファンと周りとそして、本人たち自身をも惑わせたバンドはないからだ。

 なんなら、誰もが今も惑わされている。

 

 そんな箱船がsyrup16gなのだ、と言われたとき、自分はただただ「確かになぁ」と頷くしかない。これほどまでにメジャー1stに相応しい曲もないのではないだろうか。

3月に読んだ本

3月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:1183
ナイス数:10

こちらのブログをすっかり更新し忘れていた…。

3月は忙しくて映画館に行けなかった分、ちょっとした合間合間で読める本の読書量が上がった。あとは、ちょっとプライベートであって、なんだか静かに物語や文章を読みたい気分だったのもある。4月もそこそこ読んでいけるといいなぁ。



カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生感想
"薄っぺらい"人たちの悲喜こもごもを描いていく漫画で、まあ、いわゆるサブカル系と呼ばれる人たちの「中身の無さ」がよく描かれている。特に表題が、その表現においてだいぶ素晴らしく、オチ含めて「この人達、結局、何が好きなんだろう?」と疑問しか浮かばない感じといい、まさに、サブカルっぽいのである。
読了日:03月31日 著者:渋谷 直角
マンガでわかる!  誰とでも15分以上 会話がとぎれない! 話し方マンガでわかる! 誰とでも15分以上 会話がとぎれない! 話し方
読了日:03月31日 著者:野口 敏
異種族レビュアーズ 2 特装版 (ドラゴンコミックスエイジ ま 7-2-1)異種族レビュアーズ 2 特装版 (ドラゴンコミックスエイジ ま 7-2-1)
読了日:03月28日 著者:masha
異種族レビュアーズ (ドラゴンコミックスエイジ ま 7-1-1)異種族レビュアーズ (ドラゴンコミックスエイジ ま 7-1-1)
読了日:03月28日 著者:masha
ポプテピピック SEASON THREE AND FOUR (バンブーコミックス WINセレクション)ポプテピピック SEASON THREE AND FOUR (バンブーコミックス WINセレクション)
読了日:03月28日 著者:大川 ぶくぶ
コード理論大全コード理論大全
読了日:03月23日 著者:清水 響

読書メーター

2019年になったので、2018年下半期にやったインディーゲーをレビューする。

若干、恒例になりつつあるが、早速今年も2018年下半期に購入したインディーゲーについて、簡単にレビューしていきたいと思う。上半期は↓の記事でレビューしてるので、興味ある方は一読どうぞ。 

htl.hateblo.jp

2017年版は↓

htl.hateblo.jp

 

さて、早速、レビューしていこう。ちなみに全部、Switchで買ったゲームだ。

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ザ・フレイム・イン・ザ・フラッド

-かなり手厳しいサバイバルゲーム。だがそこがいい。

はっきり言って主人公の見た目は、なんだかゾンビみたいだし、陰鬱な雰囲気もあって、なかなか食いつきづらいソフトではあるが、やってみると、これがなかなか面白い。どことなく、風来のシレンとか、あの系統のゲームに近い理不尽さと、厳しさがある。ヘンテコな主人公の見た目も続けているうちい妙に癖になるところがあって、まさに「そこがいい」というヘンテコゲームである。

 

Minit

-手触りが、なんともマザーっぽく面白い。

アイディアは、勇者60とかあの系統のゲームに見える本作だが、実際のところは某しっぽゲームよりもよっぽどマザーっぽいゲームが本作だと思う。頭がクラクラしそうなシュールギャグを繰り広げる登場人物たちや、60秒間しか生きれない呪いにかかった主人公(呪いにかかる経緯も、びっくりするほどシュールなのだが)など、随所に出てくるマザーっぽさが本作の雰囲気を良くしている。

 

モーフィーズ・ロウ

-未完成品

本作への評はまさにこれだ。未完成品。いろいろと期待を寄せすぎてしまった本作なのだが、インディーゲームにありがちな残念なスタートを迎えてしまったことは否めないだろう。アイディア自体は面白いので、もっと体力や武器の強さなどのバランス、また各種ルールのクオリティを上げていけば、間違いなく面白いゲームになるはずなので、スタッフのアプデに期待。

 

BadNorth

-かなり面白い。

インディーゲームらしい、様々なゲームの要素を組み合わせた、独特なシステムを持つ本作だが(非常にカジュアルにしたリアルタイム戦略シミュレーションゲーム、といったところだろうか?)かなり面白い。各自キャラ、敵キャラの体力調整が絶妙で、一つ一つのステージが非常にサクッと終わるのに、下手するとどの面でも自軍が全滅する可能性を秘めているあたりが素晴らしい。黙々とプレイするのに、最適。

 

ゲーム発展国++

-あーなんも変わってねぇ。昔のカイロソフトのまんまだわ。

カイロソフトと言えば、昔懐かしいPCのインディーフリーゲーム(Steamゲーではない。あくまでインディーフリーゲームである)だ。それが十年ほど前にモバイルゲー(スマホゲーではなく、モバイルゲー)に進出してきたことがあった。もう、そのモバイルゲーのときの、内容となにも変わってなくてビックリした。

だが、なぜだろう。この会社のゲーム、内容が変わらないくせに妙にたまにやりたくなってしまうのだ。本作も案の定、そういう変に癖になるゲームである。

 

Mini Metro

-これ、最高!

なぜだろう。この異様に癖になって、しかも妙に面白いゲームは。しかも、中身はただ、路線図を弄り倒すだけの内容なのだ。しかし、それが極めて頭を使う、奥深い内容となっている。いかに効率的に、満遍なく点と点を繋げることが出来るか、という点では実はとてつもなく、経済学、幾何学に通じる内容と言えるかもしれない。また、博打に出て目算で「ギリギリ、この混雑は現状の路線でも捌ききれるはず」と見切って静観したりする判断を入れたりすることもあり、その点では、ボードゲームの駆け引きのようでもある。本当に面白い。

 

SINNER:Sacrifice for Redemption

-ダークソウルフォロワーの死にゲー。難易度が絶妙。

最近の面白いインディーゲーは共通してそうなのだが、アイディアもさることながら、ゲームバランスが絶妙なことが特に多いと思う。そして、本作はその点で最もよく考えられているゲームだ。敵を倒すごとに操作キャラが弱体化していくという、いわゆる鬼畜ゲーなのだが、意外と本作は何度かチャレンジしていると、必ずどこかで敵を倒す突破口が見えてくる作りになっている。ダークソウルフォロワーの中でも良くできているゲームではないだろうか。

 

EVE burst error R

-懐古向け

あの時代のオタクの空気を味わいたいーーそんな感慨は誰にでもあり、本作がスイッチで再び出来ることに喜んでいるオタクもいることだろうと思う。しかし、やはり、本作、そこの層で楽しむのが限界の内容であるような気はする。まあ、はっきり言って、主人公の探偵のキャラとか、もう今見ると結構キツい(笑) 今の子がやったら「言動が痛すぎて無理」となるのが目に見えている。

 

Tactical Mind タクティカルマインド

-もっとルールはシンプルにして!

陣取りゲームに戦闘要素を入れたのは、良いのだが、正直ボードゲームとしては、なんだか余計な要素が多すぎる気がする。チェスや将棋、囲碁のように駒の動き、石の置き方さえ覚えればあとはフリーダム!というシンプルさがないのだ。そこが残念というか。「そもそも、なんで、こんなもの作ったんだい?」と。

 

シフトクアンタム Shift Quantum

-シンプルで奥深い、アクションパズルゲーム

頭を使うゲームほど、ルール自体はシンプルな方が存外奥深いものだが、本作はまさにそれである。本作のルールは極めてシンプルで、主人公を操って、出口までたどり着くだけのシンプルなものだ。そして、主人公がやれることは「白黒世界を反転させる」、「掴んだ箱を動かす」、「ジャンプする」、このたった三つである。この三つを駆使して、複雑なステージを進んで出口へいく。これだけの内容だが、本作はとても面白い。

 

Life goes on

-物量作戦でGOGO!

本作もアクションパズルゲームなわけだが、これも面白かった。

針の床が通れなかったら、自キャラをわざと死亡させて、次の自キャラでそいつを踏み台にしたかと思えば、別の場面では自キャラをわざとむき出しの電線に突っ込ませて、通電用のスイッチしたりと、いろいろ無茶苦茶なところが、とてもいい。しかも、そんな奇をてらった内容のわりに、妙に頭を使わないと解けない仕掛けも多々ある、という。随所のエスプリの効いたブラックジョークも良し。

 

マニュエル・サミュエル~死神との約束~

-あー生きるってメンドくて面白い。

とにかく、ヘビーレインでもここまで酷くなかっただろうと言いたくなるほどの、QTE地獄ゲームなわけだが、不思議と面白い。ニコロデオンのアニメ映画のような、ブラックジョークまみれのふざけた内容と、何度でもコンテニューなしで挑戦できるスムースさもあって、なんだか許せてしまう。最後の最後まで、とにかくふざけ続ける内容になんだか愛嬌を感じるゲームだ。

 

マドリスR

-悪ふざけでつくってるから、雑な出来。

まず、本作、テトリスっぽいわりに落ちものではない。

テトリスっぽいだけでただのパズルゲームだ。そして、出てくる間取り物件が、なぜか、トイレばかりなのである。極めつけは、ハイスコアに名前を記入することも出来ない。ゲーム自体も最低限パズルとしての面白さはあるが、正直、微妙だ。本作、ゲームシステム上、どうやってもすぐに手詰まりになってしまうし。この値段だから許せる、という内容だろう。

 

キル・ザ・バッドガ

-いかにも荒いアイディア一発のSteamインディゲー

Steamのインディーゲーには、しばしばあるタイプのゲームだ。設定や、ゲーム自体は面白そうだが、妙に内容が作り込まれてなくて「面白いは面白いけど、なんだかなー」となってしまうゲーム。大方、ユーチューブで実況者がやってくれることを優先して狙って作ったのであろうと察することが出来るゲーム。

 

戦国キャノン

-個人的にはこれでも面白いと思うのだが…

正直、STG初心者からすると本作でも十分に楽しめると思う。ちょっとでも気になったら買って良し。

 

The MISSING -JJマクフィールドと追憶島-

-若干過大評価ゲー

もちろん、作り手は頭がおかしいのかと言いたくなるほどに奇妙なアイディア自体は評価に値すると思う。いろんな仕掛けで主人公の四肢をわざと切断したり、主人公を燃やしたり、そんな驚きのギミックで各チャプターをクリアしていく本作がゲームとして危険なものだなどというつもりもない。ただ、本作、どうも各チャプターの仕掛け等々が思った以上に単純なのだ。そして、一々主人公を燃やしたり、四肢斬ったり、骨折ったりするたびに演出が入り、これがなんだかゲームのテンポを悪くしてしまっている。物語としても、主人公がこんなことをする意味を上手く落とし込めておらず、なんだか、変わったゲームの域を出ない出来で惜しい。

 

Warframe

-これが無料ってマジか!間違いなく、現時点で最高のゲームの一つ。

以前、ちょろっとやったことがあるWarframeだったが(かなり昔の話)、僕がやったときと、あまりに様々な勝手が違うことに驚いてしまった。はっきり言って現時点でのWarframeは、インディーの名前を冠するのがおかしいくらいに、AAAタイトルと肩を並べてもおかしくない水準の、最高のハクスラTPSと言って過言ではない(それでも、作り手の当人たちがインディーと各所で言い張っているから、この括りに入れたが)。

はっきり言って、なにをやっても楽しい。極端な話、頭のおかしい味方とマルチでマッチングして迷惑行為されても、まったく気にならないほどに快適で、快感の半端じゃないゲームだ。

スイッチ移植も、ほぼ完璧な出来で、グラフィックは特に気になるところがなく、ジャイロ操作まで入れているという痒いところに手の届いた形で始まったのは見事すぎる。(少し、ジャイロ操作についてはまだ不便があるが……)フォートナイトの悲惨だった移植と比較しても、こっちは魔法使ってんのかと疑うレベル。

そして、対戦あり、横STGあり、パルクールあり、キャプチャあり、クランあり、ソロもあり、ペットあり、クラフトあり、難しいミッションあり、イベントあり、かっこいいサイボーグ忍者の数々と、様々な武器の数々あり、しかもどの武器もいくらでも鍛えて強く出来る親切設計と、なんでもありで、「何をやってもいいし、何をやらなくてもいい」というプレイヤーに尽くしまくりの内容。これ無料で本当にいいのかと。

もちろん、その分、絶妙に課金をプレイヤーがしたくなる要素も、実は上手く忍ばせてあるのだが……正直、本来ならば、最低でも6000円払ってからやるような内容なので、ぶっちゃけ少額な課金もあまり気にならない。むしろ、得している気がしてしまう。間違いなく、最高のゲームの一つだろう。

 

Reigns

-シンプルすぎて、面白さが見えてこない

単純な二択だけで王国を作っていく……というシンプルさこそ、ある程度評価できるとこがあるものの、やはり、いくらなんでもシンプルすぎるために、イマイチゲームとしては中身の無さを感じてしまう面があるのも事実ではないだろうか。


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以上、短評のわりには長い気もするが、下半期は量がかなり少ないので、その分の埋め合わせということで…。

 

 

2018年の総評としては、「相変わらず、スイッチのインディー市場がすげぇ」。

 

 活気づいているにも程がある。かく言う自分も、なぜかスイッチ版のインディーゲーばかり買ってしまう。Steamでもっと安く売られているのは知っているのに。

 未だにスイッチに出した途端、異常に注目を浴びるようになったインディーゲーの話題はよく聞かれる。Warframeなんて「スイッチ版が出た途端に、Warframe実況者たちの動画再生数が、急にイカれた数字を叩き出し始めた」なんて現象も起こっていたりする。

 安易に「レッドオーシャン化した」と見られがちだが、値段設定さえ間違えなければ、まだまだ全然新規層を取り込める、売れるチャンスのある市場だと言えるだろう。

12月に読んだ本

12月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:1177
ナイス数:7

 

年末なので、さすがに読んだ……って、漫画ばっかりだったけどね……。



にんじん (新潮文庫)にんじん (新潮文庫)感想
さすがに、ここまでど直球の児童虐待話は精神的にこたえるものが……。
読了日:12月28日 著者:ジュール ルナール
あそびあそばせ 7 (ヤングアニマルコミックス)あそびあそばせ 7 (ヤングアニマルコミックス)
読了日:12月28日 著者:涼川りん
超ストレス解消法 イライラが一瞬で消える100の科学的メソッド超ストレス解消法 イライラが一瞬で消える100の科学的メソッド感想
んー。浅い。実証のある部分だけは読む価値があるが、著者の個人的な考えについては読む価値がない。
読了日:12月21日 著者:鈴木 祐
ギャルとオタクはわかりあえない。 3 (MFC キューンシリーズ)ギャルとオタクはわかりあえない。 3 (MFC キューンシリーズ)
読了日:12月10日 著者:河合朗
ギャルとオタクはわかりあえない。 2 (MFC キューンシリーズ)ギャルとオタクはわかりあえない。 2 (MFC キューンシリーズ)
読了日:12月10日 著者:河合朗
ギャルとオタクはわかりあえない。 (1) (MFC キューンシリーズ)ギャルとオタクはわかりあえない。 (1) (MFC キューンシリーズ)
読了日:12月10日 著者:河合朗

読書メーター

11月に読んだ本

11月の読書メーター
読んだ本の数:2
読んだページ数:486
ナイス数:7

 

2冊……苦笑

これは酷い。今月は、今年最後の月なので、ちゃんと「読もう」と思って積んだ本くらいは消化したい。


師弟 棋士たち魂の伝承師弟 棋士たち魂の伝承
読了日:11月25日 著者:野澤亘伸
男!度胸メダカードファイターズ 第2巻 (コミックボンボンKC)男!度胸メダカードファイターズ 第2巻 (コミックボンボンKC)感想
男の娘とか、おねショタとかが普通にある。それがボンボン。
読了日:11月09日 著者:舵真 秀斗

読書メーター

ポケモン新作に宿る魔性の魅力

最近、ポケモンの新作が発売された。

ポケットモンスター Let's Go! イーブイ- Switch
 
ポケットモンスター Let's Go! ピカチュウ- Switch

ポケットモンスター Let's Go! ピカチュウ- Switch

 

 なんと、昔の「ポケットモンスター ピカチュウバージョン」のリメイクであるという本作。

 様々なポケモンを連れ歩きできるシステムやら、野生ポケモンたちがシンボルエンカウントシステムになっていたり等々……まさに「初代ポケモン直撃世代の僕らが、あのとき本当にやりたかったポケモン」を体現しているような、内容でものすごく興味を惹かれていた。

 で、当然のごとく、モンスターボールPlusもついているDL版を予約。

 日付が変わり発売日になると同時に、プレイを開始し、じっくりと内容をプレイしているのだが……。

 

 どうしよう。このゲーム、魔性すぎる……。

 

 なにが魔性って、上記のパッケージに描かれた「ピカチュウ」と「イーブイ」である。この二匹、実は作中に出てくる他の「イーブイ」や「ピカチュウ」とは明確に線引きされた存在だ。

 相棒ポケモン、と呼ばれるポケモンでありーーたとえるなら、アニメポケモンでサトシが連れていたピカチュウのような、特別な存在として位置づけられているポケモンなのだ。

 どれくらい、特別かと言うと、この二匹だけはプレイヤーとじゃれあうシステムが入っていたり、物語の要所要所で様々な表情を見せたり、そもそも、延々とモンスターボールに入ってないまま、主人公の側にべったりだったりと、とにかく、プレイヤーと親密になれるシステムがこれでもかと詰め込まれている。

 

 この相棒ポケモンがヤバ過ぎるのだ。

 

 試しにツイッターでこのワードを使って検索してみると良い。「うちのイーブイが一番かわいい」あるいは「うちのピカチュウが一番かわいい」だ。

 そこに広がるのは、相棒ポケモンの魅力にやられ、完全な親バカになってしまったプレイヤーたちが見れるはずだ。もちろん、みんな持っているゲームは同じゲームであり、持っているソフトごとに実は「イーブイピカチュウ」の姿が違う、なんてこともない。

 なんなら、容姿だけなら、同じゲーム内の他の「イーブイピカチュウ」とも見分けがつかないのだ。

 それでも、思わずプレイヤーに「自分のイーブイピカチュウが一番かわいい」と言わせてしまう魅力が、この相棒ポケモンには備わっているのだ

 

 かく言う自分も、この魅力に取り憑かれていて、「うちのイーブイが世界で一番かわいい」とマジで思っている。

 

 嘘ではない。かなりマジである。

 ツイッターで思わず「こいつ(自分のイーブイ)と一生、いろんな地方を旅できたら良いのに」と本気で呟いたくらいには、マジである。それくらいに、なんというか、この相棒ポケモンは抗いようもなく、人間を骨抜きにさせてしまう作用があるのだ。

 

 自分は、本気で「この相棒ポケモンシステム、ペットセラピーの代わりになるのではないか」と思っている。そのレベルのクオリティだからだ。

 特に、何がクオリティ高いって、ラブプラスなどの、その手の恋愛ゲームですら「好感度をフルマックスにしたら、だんだんと(高感度が高いだけの)似たような反応しか返ってこなくなる」のに、対し、本作の相棒ポケモンは「好感度がフルマックスになっても、反応が多種多様」なのだ。

 なんなら、現実のペットが、どんなに飼い主のことを好きでも、その日の気分で、あんまり無反応だったりすることがあるように、相棒ポケモンもまた無反応だったりすることすらある。

 そして、同時に現実のペットが、急に訳も分からず、べたべた飼い主に甘えてくるときがあるように、相棒ポケモンもまた急に飼い主に甘えてきたりするのだ。日によっては、物凄い勢いで飛びついてきて、頬ずりしてくることすらある。

 そこが、もうかわいくて、仕方がないのだ。

 

 しかも、そんな絶妙なさじ加減で、甘えてくる相棒ポケモンに「よしよし」とゲーム内で実際に撫でることもできてしまうため、ますますかわいく思えてしまう。

 更に、先述したように、相棒ポケモンは物語の進行に合わせて、百面相を見せる。場合によっては不安な表情や悲しい表情を見せることもあり、そんな表情を見てしまったら「この子は自分が守らないと」とますます親バカに磨きがかかるのは必至だ。

 そして、相棒ポケモンと一緒に旅をし、様々な人達とのバトルを繰り広げるおかげで、相乗効果で親バカ度が上がっていく。なぜなら、(相棒ポケモンに限った話ではないが)プレイヤーを悲しませまいと攻撃を耐えきる姿を、バトルのどこかで絶対に見ることになるからだ。そういうイベントがあるわけでもないが、本作、結構レベル上げが難しく、苦戦を強いられる戦いも多いからだ。

 

 いや、そもそも、そんな姿を見なかったとしても「一緒にゲーム内をクリアしていく」という、その一点だけでも、十二分に親バカ度は加速する。

 今作のポケモンのストーリーは、初代のリメイクであることもあって、えらくシンプルな出来となっている。本当にただ旅するだけの内容と言っていい物語だ。

 しかし、シンプルであるために、プレイヤーに物語を押し付けない内容だからこそ、相棒ポケモンと繰り広げた冒険が、そこで得た数々の思い出が、唯一無二のものであるような気がしてくるのだ。

 

 これだけの要素が揃ってしまえば、本当に魅力に抗うのは不可能で、この新作ポケモンをプレイすればするほど、どんどんと相棒ポケモンの可愛い魅力に取り憑かれていき、気づくと心の何処かで「自分のイーブイピカチュウが世界で一番かわいい」と思っている親バカプレイヤーが誕生するのである。

 この魔性である。

 

 このゲーム、本当に魔性すぎる……。