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東杜来のブログです。月に1,2回の更新。

2019年になったので、2018年下半期にやったインディーゲーをレビューする。

若干、恒例になりつつあるが、早速今年も2018年下半期に購入したインディーゲーについて、簡単にレビューしていきたいと思う。上半期は↓の記事でレビューしてるので、興味ある方は一読どうぞ。 

htl.hateblo.jp

2017年版は↓

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さて、早速、レビューしていこう。ちなみに全部、Switchで買ったゲームだ。

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ザ・フレイム・イン・ザ・フラッド

-かなり手厳しいサバイバルゲーム。だがそこがいい。

はっきり言って主人公の見た目は、なんだかゾンビみたいだし、陰鬱な雰囲気もあって、なかなか食いつきづらいソフトではあるが、やってみると、これがなかなか面白い。どことなく、風来のシレンとか、あの系統のゲームに近い理不尽さと、厳しさがある。ヘンテコな主人公の見た目も続けているうちい妙に癖になるところがあって、まさに「そこがいい」というヘンテコゲームである。

 

Minit

-手触りが、なんともマザーっぽく面白い。

アイディアは、勇者60とかあの系統のゲームに見える本作だが、実際のところは某しっぽゲームよりもよっぽどマザーっぽいゲームが本作だと思う。頭がクラクラしそうなシュールギャグを繰り広げる登場人物たちや、60秒間しか生きれない呪いにかかった主人公(呪いにかかる経緯も、びっくりするほどシュールなのだが)など、随所に出てくるマザーっぽさが本作の雰囲気を良くしている。

 

モーフィーズ・ロウ

-未完成品

本作への評はまさにこれだ。未完成品。いろいろと期待を寄せすぎてしまった本作なのだが、インディーゲームにありがちな残念なスタートを迎えてしまったことは否めないだろう。アイディア自体は面白いので、もっと体力や武器の強さなどのバランス、また各種ルールのクオリティを上げていけば、間違いなく面白いゲームになるはずなので、スタッフのアプデに期待。

 

BadNorth

-かなり面白い。

インディーゲームらしい、様々なゲームの要素を組み合わせた、独特なシステムを持つ本作だが(非常にカジュアルにしたリアルタイム戦略シミュレーションゲーム、といったところだろうか?)かなり面白い。各自キャラ、敵キャラの体力調整が絶妙で、一つ一つのステージが非常にサクッと終わるのに、下手するとどの面でも自軍が全滅する可能性を秘めているあたりが素晴らしい。黙々とプレイするのに、最適。

 

ゲーム発展国++

-あーなんも変わってねぇ。昔のカイロソフトのまんまだわ。

カイロソフトと言えば、昔懐かしいPCのインディーフリーゲーム(Steamゲーではない。あくまでインディーフリーゲームである)だ。それが十年ほど前にモバイルゲー(スマホゲーではなく、モバイルゲー)に進出してきたことがあった。もう、そのモバイルゲーのときの、内容となにも変わってなくてビックリした。

だが、なぜだろう。この会社のゲーム、内容が変わらないくせに妙にたまにやりたくなってしまうのだ。本作も案の定、そういう変に癖になるゲームである。

 

Mini Metro

-これ、最高!

なぜだろう。この異様に癖になって、しかも妙に面白いゲームは。しかも、中身はただ、路線図を弄り倒すだけの内容なのだ。しかし、それが極めて頭を使う、奥深い内容となっている。いかに効率的に、満遍なく点と点を繋げることが出来るか、という点では実はとてつもなく、経済学、幾何学に通じる内容と言えるかもしれない。また、博打に出て目算で「ギリギリ、この混雑は現状の路線でも捌ききれるはず」と見切って静観したりする判断を入れたりすることもあり、その点では、ボードゲームの駆け引きのようでもある。本当に面白い。

 

SINNER:Sacrifice for Redemption

-ダークソウルフォロワーの死にゲー。難易度が絶妙。

最近の面白いインディーゲーは共通してそうなのだが、アイディアもさることながら、ゲームバランスが絶妙なことが特に多いと思う。そして、本作はその点で最もよく考えられているゲームだ。敵を倒すごとに操作キャラが弱体化していくという、いわゆる鬼畜ゲーなのだが、意外と本作は何度かチャレンジしていると、必ずどこかで敵を倒す突破口が見えてくる作りになっている。ダークソウルフォロワーの中でも良くできているゲームではないだろうか。

 

EVE burst error R

-懐古向け

あの時代のオタクの空気を味わいたいーーそんな感慨は誰にでもあり、本作がスイッチで再び出来ることに喜んでいるオタクもいることだろうと思う。しかし、やはり、本作、そこの層で楽しむのが限界の内容であるような気はする。まあ、はっきり言って、主人公の探偵のキャラとか、もう今見ると結構キツい(笑) 今の子がやったら「言動が痛すぎて無理」となるのが目に見えている。

 

Tactical Mind タクティカルマインド

-もっとルールはシンプルにして!

陣取りゲームに戦闘要素を入れたのは、良いのだが、正直ボードゲームとしては、なんだか余計な要素が多すぎる気がする。チェスや将棋、囲碁のように駒の動き、石の置き方さえ覚えればあとはフリーダム!というシンプルさがないのだ。そこが残念というか。「そもそも、なんで、こんなもの作ったんだい?」と。

 

シフトクアンタム Shift Quantum

-シンプルで奥深い、アクションパズルゲーム

頭を使うゲームほど、ルール自体はシンプルな方が存外奥深いものだが、本作はまさにそれである。本作のルールは極めてシンプルで、主人公を操って、出口までたどり着くだけのシンプルなものだ。そして、主人公がやれることは「白黒世界を反転させる」、「掴んだ箱を動かす」、「ジャンプする」、このたった三つである。この三つを駆使して、複雑なステージを進んで出口へいく。これだけの内容だが、本作はとても面白い。

 

Life goes on

-物量作戦でGOGO!

本作もアクションパズルゲームなわけだが、これも面白かった。

針の床が通れなかったら、自キャラをわざと死亡させて、次の自キャラでそいつを踏み台にしたかと思えば、別の場面では自キャラをわざとむき出しの電線に突っ込ませて、通電用のスイッチしたりと、いろいろ無茶苦茶なところが、とてもいい。しかも、そんな奇をてらった内容のわりに、妙に頭を使わないと解けない仕掛けも多々ある、という。随所のエスプリの効いたブラックジョークも良し。

 

マニュエル・サミュエル~死神との約束~

-あー生きるってメンドくて面白い。

とにかく、ヘビーレインでもここまで酷くなかっただろうと言いたくなるほどの、QTE地獄ゲームなわけだが、不思議と面白い。ニコロデオンのアニメ映画のような、ブラックジョークまみれのふざけた内容と、何度でもコンテニューなしで挑戦できるスムースさもあって、なんだか許せてしまう。最後の最後まで、とにかくふざけ続ける内容になんだか愛嬌を感じるゲームだ。

 

マドリスR

-悪ふざけでつくってるから、雑な出来。

まず、本作、テトリスっぽいわりに落ちものではない。

テトリスっぽいだけでただのパズルゲームだ。そして、出てくる間取り物件が、なぜか、トイレばかりなのである。極めつけは、ハイスコアに名前を記入することも出来ない。ゲーム自体も最低限パズルとしての面白さはあるが、正直、微妙だ。本作、ゲームシステム上、どうやってもすぐに手詰まりになってしまうし。この値段だから許せる、という内容だろう。

 

キル・ザ・バッドガ

-いかにも荒いアイディア一発のSteamインディゲー

Steamのインディーゲーには、しばしばあるタイプのゲームだ。設定や、ゲーム自体は面白そうだが、妙に内容が作り込まれてなくて「面白いは面白いけど、なんだかなー」となってしまうゲーム。大方、ユーチューブで実況者がやってくれることを優先して狙って作ったのであろうと察することが出来るゲーム。

 

戦国キャノン

-個人的にはこれでも面白いと思うのだが…

正直、STG初心者からすると本作でも十分に楽しめると思う。ちょっとでも気になったら買って良し。

 

The MISSING -JJマクフィールドと追憶島-

-若干過大評価ゲー

もちろん、作り手は頭がおかしいのかと言いたくなるほどに奇妙なアイディア自体は評価に値すると思う。いろんな仕掛けで主人公の四肢をわざと切断したり、主人公を燃やしたり、そんな驚きのギミックで各チャプターをクリアしていく本作がゲームとして危険なものだなどというつもりもない。ただ、本作、どうも各チャプターの仕掛け等々が思った以上に単純なのだ。そして、一々主人公を燃やしたり、四肢斬ったり、骨折ったりするたびに演出が入り、これがなんだかゲームのテンポを悪くしてしまっている。物語としても、主人公がこんなことをする意味を上手く落とし込めておらず、なんだか、変わったゲームの域を出ない出来で惜しい。

 

Warframe

-これが無料ってマジか!間違いなく、現時点で最高のゲームの一つ。

以前、ちょろっとやったことがあるWarframeだったが(かなり昔の話)、僕がやったときと、あまりに様々な勝手が違うことに驚いてしまった。はっきり言って現時点でのWarframeは、インディーの名前を冠するのがおかしいくらいに、AAAタイトルと肩を並べてもおかしくない水準の、最高のハクスラTPSと言って過言ではない(それでも、作り手の当人たちがインディーと各所で言い張っているから、この括りに入れたが)。

はっきり言って、なにをやっても楽しい。極端な話、頭のおかしい味方とマルチでマッチングして迷惑行為されても、まったく気にならないほどに快適で、快感の半端じゃないゲームだ。

スイッチ移植も、ほぼ完璧な出来で、グラフィックは特に気になるところがなく、ジャイロ操作まで入れているという痒いところに手の届いた形で始まったのは見事すぎる。(少し、ジャイロ操作についてはまだ不便があるが……)フォートナイトの悲惨だった移植と比較しても、こっちは魔法使ってんのかと疑うレベル。

そして、対戦あり、横STGあり、パルクールあり、キャプチャあり、クランあり、ソロもあり、ペットあり、クラフトあり、難しいミッションあり、イベントあり、かっこいいサイボーグ忍者の数々と、様々な武器の数々あり、しかもどの武器もいくらでも鍛えて強く出来る親切設計と、なんでもありで、「何をやってもいいし、何をやらなくてもいい」というプレイヤーに尽くしまくりの内容。これ無料で本当にいいのかと。

もちろん、その分、絶妙に課金をプレイヤーがしたくなる要素も、実は上手く忍ばせてあるのだが……正直、本来ならば、最低でも6000円払ってからやるような内容なので、ぶっちゃけ少額な課金もあまり気にならない。むしろ、得している気がしてしまう。間違いなく、最高のゲームの一つだろう。

 

Reigns

-シンプルすぎて、面白さが見えてこない

単純な二択だけで王国を作っていく……というシンプルさこそ、ある程度評価できるとこがあるものの、やはり、いくらなんでもシンプルすぎるために、イマイチゲームとしては中身の無さを感じてしまう面があるのも事実ではないだろうか。


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以上、短評のわりには長い気もするが、下半期は量がかなり少ないので、その分の埋め合わせということで…。

 

 

2018年の総評としては、「相変わらず、スイッチのインディー市場がすげぇ」。

 

 活気づいているにも程がある。かく言う自分も、なぜかスイッチ版のインディーゲーばかり買ってしまう。Steamでもっと安く売られているのは知っているのに。

 未だにスイッチに出した途端、異常に注目を浴びるようになったインディーゲーの話題はよく聞かれる。Warframeなんて「スイッチ版が出た途端に、Warframe実況者たちの動画再生数が、急にイカれた数字を叩き出し始めた」なんて現象も起こっていたりする。

 安易に「レッドオーシャン化した」と見られがちだが、値段設定さえ間違えなければ、まだまだ全然新規層を取り込める、売れるチャンスのある市場だと言えるだろう。