BLOG・BLOG

東杜来のブログです。月に1,2回の更新。

6月9日で画歴3年目に突入する僕が「どうやったら絵が上達するか」を簡単に書く。

 


htl.hateblo.jphtl.hateblo.jp

 

 というわけで、とうとう、自分も6月9から画歴が三年目に突入するのだが、本当に自分は信じられないほどの速度で絵が上手くなったと思う。おそらく、凡人でここまでメキメキと上達した例は自分しかないのではないだろうか。

 

 なにせ、二年目ーー2017年6月あたりの絵はこんな感じだったのだ。

f:id:harutorai:20170619000449j:plainf:id:harutorai:20180607205232j:plainf:id:harutorai:20170625041237j:plain

 

 なるほど、確かに一般の人からすれば全然に上手いレベルだ。しかし、とはいえ、まだまだ出来として甘いところがあるのも事実。特に甘いのは塗りや構図だ。(デッサンも実は甘いのだが)もう少し、ブラッシュアップが必要なレベルであることは明白。

 この部分を上達できるかどうか。それが二年目の大きな課題だった。

 

 では、次に二年目の最後ーーつまり2018年の6月の絵を見ていこう。

 一年で自分はどれくらい成長したのかを、明確に可視化したいと思う。

f:id:harutorai:20180607205857j:plain

 

 …明らかに、とても上手くなっている。というか、ほぼプロ並みである。

 継続は力なりというが、本当に継続は強力だ。続けているだけで、ここまで良くなってしまうのだから。

 

 僕はかつて、こんな記事を書いたことがあった。

 

htl.hateblo.jp

>たまに上手い人がやってる、油絵的な塗りで筆跡が見えるようなやつ。あれがやりたい。

 

 

 今の僕は、まさにその塗りが出来ているのだ。たった二年間、ずっと絵を描いていただけで自分の理想まで絵の練度が上がったのだから、自分事ながら驚異的だ。

  

 で、どうやって、ここまで上手くなれたのか。

 その要因を自分なりに分析してみたので、それを挙げていきたいと思う。シンプルだがとても重要な要因がいくつもあったと思うので、他の人もぜひ参考にしてほしい。

 

 まず、自分が異様に早く絵が上手くなった理由。その一つは、これだと思う。

 

1.わりと色んな絵が好きで、色んな絵の真似をしていた。

 そもそも、僕は実のところ20歳くらいまで音楽家になりたくて、ギターを弾きまくっていたのだが、その音楽を学ぶ中で、いろんな先生から聞いた考え方――「全ての音楽はなんだかんだ言って、繋がっていて、ジャンルによる好き嫌いというのは、厳密に言えばない。というかジャンルという区分け自体が要らない」という考え方にとても感銘を受けていた。

 で、これが絵を学ぶ上で良い作用をしていたのだと思う。僕は基本的に「自分、オタクだからアニメ系の絵が好き」「自分、アメコミオタクだから」「自分、芸術系だから」とか、そういう考え方で絵を見ることがなかった。

 

「あれ、なんか、これ良いな?」と思った絵は、アカデミック美術の絵画から、エロゲのイラストだろうと、アメコミ調だろうと、ドット絵だろうと、ジャパニメーション調だろうと、全て参考にしていたし、ありとあらゆる画風に挑戦していた。(実際、上手く描けたかは別として)

 これが良かったのだと思う。様々な画風を真似することで、多角的な角度から「そこにある物を上手く描くための感覚」をてっとり早く学ぶことが出来た。そこが良かったのだと思う。

 

2.あ、これダメだなと思ったら、とっととボツっていた。

 僕は無駄に絵に固執しなかった。例えば、今、あなたが下書きを2週間かけて書いた絵があったとする。「さあ、塗り始めるぞ」となって、しばらくすると、あれ? なんだか様子がおかしい。

 どうやら、下書きの段階で、実はパースとかが間違っていたらしく、塗ってみるとなんだか違和感が出てくるのだ。

 こんな経験は、絵描きにとても多いのではないだろうか。僕はこういうとき、無理に絵を完成させようと思わなかった。「あ、じゃあ、この絵はダメだな」と、さっさと諦めてボツにして、一から描き直していた。

 

 これも良かったのだと思う。ついつい根性論で「ダメな絵でも、一生懸命完成させれば次に繋げられるはず」とか思ってしまいがちだが、正直、間違った絵を無理に完成させてしまうと、手が間違った方法論を覚えてしまうと思う。

 とにかく、絵の上達とは「いかに、自分の手に、正しい方法論を教え込むか」というそこに掛かっているので、誤った方法論は覚えさせないほうが良い。

 

3.絵以外の趣味がいっぱいあった。

 正直、自分は日本――というか、世界でも珍しいレベルで多趣味な人間だ。将棋はよく指すし、映画は年100本くらい見るし、本もたくさん読む(最近読めてないけど…)。実は、少しずつ小説も書いているし、今は、ゲームもかなりやっていて、平均2本は全クリして、今はスプラトゥーン2にハマっている。Youtubeもよく見ていて、FPS界隈の事情に妙に詳しいし、ASMR動画もよく見る。その上、前述のようにもともと、音楽を目指していたから作曲とかもする。

 この状況が良かったのだと思う。早い話が「自分には絵しかないんだぁ!」という状況になったことが一度もなかった。「絵がダメだったかー。まあ、他があるから大丈夫っすわ!」という、この余裕が自分の力を発揮させたのではないだろうか。

 

 追いつめられたほうが人間は力が出る、というが、それは、あくまで「背水の陣」のように「たまに訪れる急場」だから、力が出るのではないだろうか。四六時中、急場ばかりで追い詰められていては、疲れ果てて力も出ないだろう。

 絵も同じで、いっつも追い詰められて描いている人が、器用に上手くなるとは思えない。追い詰められた状況とは、すなわち、思考に余裕がないということだ。とても思考をロックしやすい状況だと言える。

 絵とか、そういうクリエイティブな環境はどちらかというと、頭は柔軟であった方が良い。だから「絵以外の趣味あるから、いつでも駄目になって大丈夫だぜ!」という、自分の環境がとても良かったのだ。

 

4.3日以上、絵を描かない日がなかった。

 これも地道で大きな要因だろう。まあ、前までの記述と合わせると「お前、どこでそんなに絵を描く暇があるんだよ」と言いたくなるかもしれないが、意外とある。「30秒ドローイングをちょっとやるだけ」とか「今日はちょっと完成途中の絵を塗っただけ」とかそういう日も多くあったが、とにかく、絵を途切れることなく描き続けた。

 正直、絵は1日で7時間ずっと取り組んで、1週間後にまた7時間やって――というやり方よりも、7日で1時間ずつ取り組んだほうが、絶対上手くなる速度が早いと思う。

 というか、世の中で技能を学ぶときのコツは、全てこれではないだろうか。勉強にしても、スポーツにしても。

 

 「会社の休み時間10分だけ」とか、そういう何かの合間合間に、ササッと落書きのようなものや、クロッキーなデッサンを描いておきつつ、休日にドカッと作品書いて――というルーティーンになっていたことが、自分の上達を早めたのだ。

 

 以上、4つの要素が、上達を早めたのだと思う。(もちろん、デッサンを一杯やるとか、ちゃんと教科書を読んでおくとか、そういう基本をちゃんとやった上での話だが)

 

 他にも「職業柄、ちゃんとした睡眠習慣がついていた」とか「将棋とかで、極限に集中する方法を身に着けていた」とか「映画で色んな構図を自然と学んでいた」とか、そういう細かいところも、良い方向へ作用したのだと思うのだが、大きくは上記の4つの要因がもたらした効果のはずだ。

 

 

 上記を意識すれば、きっとあなたも、驚異のペースで上手くなれるはず。