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東杜来のブログです。月に1,2回の更新。

制作過程

 

 pixivに新しい絵を公開したわけだが、この絵の、簡単な制作過程を紹介してみようかなと思う。

 

まず下絵。

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 僕は基本的に、まず絵のシルエットを大雑把に描くところから始める。(薄い体の線が見えると思うがそれだ)なんとなく、ここに肩があって、腕があって、頭があって、というのをディテールのない、シルエット的な形で描いていく。で、そこに更に細かいディテールを足した線を大雑把に配置し、でもって、太い本線をぐいっと描く。

 個人的な経験則だけど、これが一番早い作画の描き方だと思う。いきなり細かいディテールを描き始めるのは賢いやり方じゃない。プロでさえ、それやってる人いるけど、それやってる人で「うわ、その方法なのに、マジで上手い絵を描くんだな」と思えた人って寺田克也とか、天才系の人しかいない。それ以外はバランスおかしいとか、この人、特定の角度しかキャラ描けてないじゃんとか、突っ込みどころが出てくる人ばかりだ。

 余計な話をした。

 で、下絵の上に紙を乗せて、線画を描いた。

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 線を整理するのは重要な事だ。線画を描くのも、どちらかというと線を選ぶためにあると考えていい。これを欠くと途端に線が死ぬし、絵が下手に見える。線を選べ、とか言うとフラフラ迷いながら描こうとする人がいるけど、そういうことじゃない。むしろ、強い意志で線を選ばないとダメなのだ。下書きの線はあくまで参考程度のもの。「ここはこう描くのが一番かっこいいorかわいいor美しいはずだ」という意志のもと、下書きの線を無視してビシっと描くのが一番上手い人の描き方。で、ビシっと描けるとこのように、まるでプロみたいな線画が完成する。

 ちなみに長々と説明しているけど、ここまで、実作業は一時間しか掛けていない。

 というか、この絵、最初からワンドロ目的で作り始めた絵なのだ。

 塗りまで行かなかったのでワンドロとしては失敗とも言える。

で、ワンドロが失敗してのんびり塗りの作業に入れることになったので、アナログ画のこれをデジタルに起こすことにした。

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 見づらい線画ですまない。塗りの色に線の色を合わせる例のやつを一度やってみたかったのだ。線が見やすいようにテクスチャを貼ってみたが、これでも見にくい……。まあ、ともかくとして、こうしてアナログ画をデジタルに起こしたわけだが、ここでもやっぱり、前の作業と同じコツがある。そう、アナログ画は参考程度で、無視してやっぱりデジタルでビシっと線を描くのだ。

 これが出来ないとやっぱり、絵は下手な出来になる。

 で、これに塗りと影付けの工程を経て、ようやっとに上記の絵になるわけだ。

 総製作時間は5時間。

 個人的には「ちょっと掛かりすぎ」と思う時間だ。いくら初めての塗り方に挑戦したとはいえ……。でも、絵の出来自体は結構気に入っている。かなり上手く描けた。