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東杜来のブログです。月に1,2回の更新。

掌編:ストラテンポ7号、二時三十分

 完成の期限が迫っていることに焦りを覚えて、僕は何を思ったのか、おもむろにストラテンポ7号を作り上げ、そして、バイウンの天井へとスリヤツクラの穂先を捧げることにしたのだ。ストラテンポ7号の勢いや良し、バイウンの天井に届きかけたが、しかし、上手く行かずに穂先はポロリと地面と落ちた。仕方なしに、再び、私は7号を大空から地中をサインカーブのように描いて飛び回る、7号――いや、7号は落ちたので、準7号だ――を飛ばした。バイウンの天井に届き、スリヤツクラの穂先は届いてくれたものの、で、期限が伸びたかというとそんなことはなく、電話は鳴り止まないし、そして、こういうことはよくあることなので、私は寝た。