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東杜来のブログです。月に1,2回の更新。

2月に読んだ本

2015年2月の読書メーター
読んだ本の数:8冊
読んだページ数:1744ページ
ナイス数:24ナイス

 


超生命ヴァイトン (1964年) (ハヤカワ・SF・シリーズ)超生命ヴァイトン (1964年) (ハヤカワ・SF・シリーズ)感想
いわゆる、人類の上に更に脅威なる支配者が存在していて――という発想の物語の原点である。これ、2015年、設定の話なのか。なんか、話の後半からあんま2015年っていう設定は関係なくなっちゃうけど。ともかくとして、どんどんスケールのでかくなるに連れ、物語全体のトーンが過激になっていくのが面白い。グレアム、終盤は、敵の攻略法に気づいただけで、顔を紫にして壁にゴンゴン頭ぶつけだしたりして、完全に頭のおかしい人。でも、そういうところも面白い小説。
読了日:2月28日 著者:エリック・フランク・ラッセル
箱男 (1973年)箱男 (1973年)感想
うーん。あれ、こんなに微妙な内容だったっけ…?
読了日:2月22日 著者:安部公房
デブを捨てにデブを捨てに感想
全四話。どこを切っても、平山夢明しかいない!話の発想自体は、どう考えてもワイドショー的な下世話なんかも透けて見えるのに、場面場面はシュールレアリスティックで、どこか現実の世界と切り離された、「平山夢明ワールド」が展開されている、この感じ。しかし、そのくせ、不思議と錦糸町あたりの光景が、綺麗に頭の中に浮かんでしまう、この感じ。言うなら、臭くて汚いベニヤ板が織りなすシュルレアリスム。――ともかくとして、チョチョミって、それ、平山先生が、某作家の娘につけようとして断られた名前じゃないっすか…。
読了日:2月22日 著者:平山夢明
イスラーム国の衝撃 (文春新書)イスラーム国の衝撃 (文春新書)
読了日:2月11日 著者:池内恵
ハツカネズミと人間 (新潮文庫)ハツカネズミと人間 (新潮文庫)感想
恥ずかしながら、今さら読んだ。いろんな話の元ネタになるのも、納得がいくほど良く出来ている。レニーは「純粋」な存在であるし、可哀想な存在だ。でも、同時にやっぱりどことなく客観的に見て「怖い」と思ってしまう瞬間をいくつも持っている。この人物像が本当に考えさせられるというか。他の登場人物も、絶妙に、単純な「良い人/悪い人」で分類できないあたりが上手いし、だからこそ、感情移入が強くならざるを得ない。
読了日:2月10日 著者:ジョンスタインベック
東京観光東京観光感想
あとがきで作者が言っていた「自由にのびのびと書いた」短編のほうが、むしろ、文章に意匠凝らさなくちゃ、という窮屈さを感じてしまう。この文章的な意匠、むしろ小説全体としては邪魔じゃないのかなぁ…。このある程度、方向性や制限があって書いた話のほうが、むしろ、面白さがあるな、と。特に「ポジョ~」は一番好きかもしれない。例の有名パロディ本「鼻行類」から、話を引っ張ってきているところはなかなか愉快。
読了日:2月10日 著者:中島京子
どらっぐ おん どらぐーん ウタヒメファイブ(3)完 (ビッグガンガンコミックス)どらっぐ おん どらぐーん ウタヒメファイブ(3)完 (ビッグガンガンコミックス)感想
2巻までの面白さはいずこへ
読了日:2月10日 著者:映島巡
ダンシング・ヴァニティダンシング・ヴァニティ感想
夢を見ているときの、物語がちっとも繋がってないのに、見ている本人にとっては繋がっている気がしてしまう、あの感じが起きていながら味わえる小説がこれなんだと思う。参考文献にあれが上がっているところを考えても、間違ってはいないかと。そして、なんとも寂しい気持ちになってしまうラストが素晴らしい。
読了日:2月2日 著者:筒井康隆

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