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東杜来のブログです。月に1,2回の更新。

この本を紹介するってどんだけお前はオヤジなんだよ!

って言われてもいい。

 

「って言われてもいい」とはなんだ、ってな感じかもしれませんけれども、まあともかくとして、僕としてはこの本を読んでいて、しかも面白いぜって紹介する20代を「オヤジか!」と言われれば、「20代は立派なオヤジだ。クソヤロウ!20代をオジサンオバサンと分類しない世の中が狂ってる!」と啖呵切ってもいい僕なわけだが、それで紹介する本はこれだ。

もうひと花 (文春文庫)

もうひと花 (文春文庫)

 

 ちょい前に亡くなられっちまった小沢昭一さんの、エッセイというか、そういうものを集めたものがこれになるんですが、いやいやいや、すげーなって、なにがすごいってこれ読んで思うのは、「昔の人ってどんだけ文章うまかったんだ」ってことなんですね。

 まあ、なんにしても語りが上手い。ちょっとしたジョークを入れつつ、クスクス笑わせながら始まってスッとこっちの心を惹きつけた先には怪談やら、懐かし話やら、全部、綺麗に語ってしまう。この上手さ――今は小説家さえ、ロクに体得してなかったりするから、これは今という時代が相当アレなのか、小沢昭一が相当すごいのかのどっちか。

どちらにしても、読んで損はない、ということで。読んでいいと思います。じゃ!